「手を抜け」「楽をしろ」などと言えば世間からの批判は避けられないと思う。しかし、これは本当は必要な事なんですよね。特にWeb系のコーダー(マークアップエンジニア、フロントエンドエンジニア)、プログラマーは強く意識する必要があります。
Web業界は未だに成長し続けている業界なので、技術の移り変わりが激しいのはご存知でしょう。「技術が移り変わる」ということはこれまで「身につけたスキルが無駄になる」ということなんですよね。
人から必要とされない技術は極めても意味が無い
一般的な仕事であれば技術を高めれば高めるほど信頼され仕事が舞い込むようになり収入も増えるわけですが、コーダーやプログラマーはそうはいかない事も多いんです。一生懸命勉強して技術を極める頃にはもう時代が次のステップに進んでいる場合が多いんですよね本当に。技術が廃れてしまえばいくら高度な技術を身に付けても無駄になります。人から必要とされない技術には価値がないんです。
ちなみに私は10年程前に3年以上かけてFlashを学びました。アニメーションからプログラミング、3Dライブラリやフレームワークの習得など幅広く学びました。しかし、アップルの一声でFlashが業界から駆逐されてしまったんですよね。Flashに費やした3年は消えたわけです。有名なライブラリやフレームワークの公式サイトも削除されてしまったので復活する見込みはもう無いでしょう。
また、現在はツールが充実しているので、素人でも複雑な仕組みを簡単に作れてしまうんですよね。技術的なニーズはあっても単価が下がるんです。素人でも作れるものにわざわざ高い金を出したくないですからね。よって、技術を高めることで得られる恩恵がどんどん減っていくわけです。。。
『手抜き』はコーダー・プログラマーの特権
コーダーやプログラマーが業界で生き残るには発想の転換が必要になります。「技術を高める」ことから「手を抜く」ことにシフトするんです。
コーダー・プログラマーは『合理的に手を抜くことが可能』な職業です(クオリティを下げる手抜きはNGです)。言い換えれば『効率化』です。例えば以下のようなものです。
- 手間のかかる面倒な処理を自動化
- 過去の制作物を再利用(ライブラリ化)
- アプリを自作して作業効率アップ
ベテランの人は言われずとも実行していると思いますが、キャリアが浅い人だとプログラマの特権を活用してない人が多いと思います。これをやるかやらないかで自分の時間が何倍にも増えます。しかも自動化すればヒューマンエラーが無くなりますから品質向上にも繋がるわけです。
本来なら1日かかる仕事をたった5分で片付けるのがプログラマー
例えば私が以前いた会社では、数千件もの物件データが記載されたエクセルを元に物件サイトを更新する仕事があったのですが、普通に作業すると丸1日かかる作業でそれが毎月1回のペースで依頼があったんです。ただ作業内容は定型だったので自動化し5分の作業で済むようにしました。かなりオイシイ仕事ですよね。極端な話、請け負う仕事を全てこういうものにすれば不労所得が得られるようになるわけです。
自分の人生なんだから自分で変えよう
矛盾してるかも知れませんが、「手を抜く」方法を身に付ければ時間が生まれ「技術を高める」事も可能になります。もちろん、「手を抜く」にはある程度のスキルが必要です。
順序付けるなら、
- まずは努力して「手を抜く」ことが出来るぐらいのスキルを身に付け、
- 「手を抜き」自分の時間を作る
- そして、空いた時間を有効に使う
というのがコーダー・プログラマーが業界で生き残る方法なのではないかと思います。
ただでさえコーダー・プログラマーは毎日遅くまでサービス残業している人ばかりなわけですからね。現状打破するには是非試してください。自分の人生を変えることが出来るのは自分だけです。
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